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ブラック企業の体験談(体育会系企業)

今回は体育会系のブラック企業に勤めた経験を持つ3名の方の体験談をご紹介します。
体験をから得た、ブラック企業に入らない為のアドバイスや見分ける方法も書かれているので、
しっかり読んでブラック企業対策に役立てましょう。
体験談
年齢:30歳 性別:男性 長島さん
以前2年程、いわゆるブラック企業に勤めていました。
大学2年の後半から就職活動ラッシュで、またその頃はベンチャー企業がブームなっていた為、
私自身もどうせ入社するならやりがいのあるベンチャー企業にしようと考えていました。
あらゆる会社説明会に足を運び、そこで目に留まったのがその会社でした。
人事担当者の感じもよく、若い社員が多くイキイキとした社風に見えたため、
インターンシップなどを経て会社への理解を深めていき、無事入社試験に合格。
新社会人として入社することができました。
しかし、入社してからというもの定時で帰るどころか、
日付が変わってからしか退社できないという日々がほとんど。
ひどい時には、27時間連続勤務をしたのち、4時間ほど寝て、再度出勤ということもありました。
また、同僚が38度以上の熱が出て会社を休んだ際、「熱が出た程度で休めるなんていいな」と上司が言っているのを聞いて、ゾッとしたのを覚えています。
もちろん残業代はつきませんでしたが、
「やる気があるなら「はい」の2つ返事で仕事をしろ」
という社風に逆らうことができませんでした。
同僚の中でも精神的な問題で出社拒否をする人も増えはじめ、
私自身も入社1年半をすぎた頃から体調不良を感じるようになり始めました。
このままでは体がもたないと思い、入社2年で転職。
転職先では、過剰な残業時間などはなく、
体調不良で休んだとしても有給がつくという待遇に最初はすごく驚いたのを覚えています。
とはいえ、体育会系の社風のおかげで、厳しい経験ができ、
考える力や忍耐力、目上の人に対する礼儀などは身についた気がします。
今となっては良い経験だなと感じますが、とはいっても再度入社したいとは思いません。
自分のプライベートも充実させることができなければ、
仕事へのやりがいは薄れていってしまうと思います。
私の失敗談としては、「こういう会社に働きたい」という固定観念が強すぎて、
他の会社をシャットアウトしてしまっていたことだと思います。
経験上、会社説明会やインターンシップでは、本当の社風は掴むのは厳しいと思います。
また、社会人に未だなっていない段階で、自分に合った働き方を見つけることも難しいと思います。
最初の先入観に囚われず様々な会社を見ること、
社会人経験のある大人を活用して情報を集めることなど、
努力は惜しまず、素直に情報を取り入れることをおすすめします。
年齢:35歳 性別:女性 レインボウさん
私が勤めていた不動産会社の話です。
とにかくキツい職場でした。
まず出社時刻は朝8時30分。
本来は9時から開始なのですが、朝礼があるので30分前には全員出社。
朝礼では大声で社則を読み上げます。
さらに毎日社員の日替わりで1分間スピーチが科せられていました。
最後のしめは「以上です!!」これは社員みんなの口癖になるほどでしたね。
朝早くから働いて平均帰社時刻は夜の10時です。
これは事務職でも営業職でもかわりません。
恒常的に人員不足だったので、数人分の仕事が自分にまわってくるという状態でした。
やってもやっても仕事が終わらないという悪夢。
もちろん残業代も出ません。
文句は言いたかったけど、自分より働いている先輩や上司がいるので黙らざるを得ない雰囲気でした。
もちろん不満を覚える人も多く、入社して一年もてばかなりいい方でした。
ですから常に社員は募集している状態でしたね。
私は三年勤めたのでかなりの古株になりました。
ちなみに私はこの会社で採用を担当していたのですが、
殺し文句は「弊社は体育会系の元気がいい会社です、若い社員も多くて皆家族みたいに仲がいいんですよ!」でした。
確かに体力の限界に挑戦するところは体育会系だし、
みんなずっと会社にいるので家族みたいでしたが…(笑)。
こういう事を言う採用担当者には注意した方がいいと思いますよ。
年齢:29歳 性別:女 フローラムさん
リフォーム会社の事務をしていました。
営業マン10数名に事務員がひとりの営業所でした。
そこそこ変わった会社での勤務も経験しているので、雑居ビルにある殺風景なオフィスも気にならず、
営業マンのお母さん的存在として仕事をしていました。
この会社はとにかく体育会系。毎朝すごい大声で社訓を叫びます。
月初には前月の契約に対する営業マンの表彰があります。
一件につき5000円ほどなので、やり手の営業マンなら数十万の現金が手渡されます。
しめくくりのあいさつは、「オーッス!」これもすごい大声です。
本当に近隣の会社から苦情がくるほどの大声を出さないと、
気合が足りないということで灰皿が飛んできます。
さすがに私は女性なので、この朝礼は参加しなくてよかったのですが、
朝礼中の電話応対は至難の業でしたね。
たまに本社の偉い人が視察にくるのですが、本当にヤのつく人のように恐ろしく、
灰皿のみならず手が出ることもあり、見ていてつらかったです。
その後、別の会社に転職が決まって退職しましたが、
おかげで危ない会社の見分けは出来るようになった気がします。
これから就職先を探す若い方は、
こういった会社につかまらないように気をつけてもらいたいです。
実力次第で高額な報酬を手にすることができますが、飛び込み営業の世界は、
借金返済や独立資金など大きな目標がある人でなければ耐えられるものではありません。
そういった方でも短期で稼いで1年程度で退職される方が多いです。
長く勤務し、人生を共にする会社を見つけられることを応援しています。